スニーカーを履いた女性の足取り

「子どもが突然いなくなった」「夫が荷物を持って出て行ったきり戻らない」──家族や大切な人が家出すると、残された人々は大きな不安と混乱に陥ります。

家出した人の行き先は、所持品や本人の交友関係から、ある程度推測することが可能です。

家出する前の状況を思い出しながら、考えられる行き先をピックアップしてみてください。

とはいえ、未成年者の家出は犯罪に巻き込まれている可能性もあるため、早めの捜索が重要となります。

本記事では、家族が家出したときの行き先や捜索方法について、探偵目線でわかりやすく解説します。

家出した人の行き先を予測するヒント

キャリーバッグを持って歩く人の足元

家族が家出したときは慌てずに、「どこへ向かった可能性があるのか」をできる限り具体的に予測することが大切です。

家出する直前の言動・行動に注目する

家出する前の数日〜数時間の間に、何らかのサインを出していることがよくあります。

以下のような変化がなかったか、思い出してみてください。

  • 普段より口数が少なくなった
  • 家族との会話を避けるようになった
  • 「もうここにはいたくない」「どこかに行きたい」といった発言をしていた
  • 貴重品や現金を少しずつ集めていた
  • 荷物を整理していた
  • 必要そうなものをカバンに入れていた
  • スマホで地図アプリやホテルの予約サイトを見ていた
  • 深夜にこっそり誰かと連絡をとっていた様子がある

小さな行動の変化でも、あとから振り返って「家出の予兆だった」と気づくことがあります。

できる限り思い出し、手がかりとして記録しておきましょう。

家出したときの所持品から行き先を推測する

家出した人が「何を持って出て行ったか」は、行き先や滞在期間、行動の計画性を推測するうえで非常に重要な手がかりとなります。

衝動的な家出か、あるいは準備を整えて計画的に家を出たのかの違いは、所持品を見ればある程度判断がつきます。

たとえば、財布だけを持って飛び出した場合、近所の公園や友人宅、ネットカフェなど、すぐに戻れる範囲での一時的な避難の可能性があります。

このような場合、感情が高ぶって家を出たとしても、落ち着いたら数時間〜数日で戻ってくることが少なくありません。

一方で、スマホの充電器、着替え、キャッシュカードや通帳、保険証などをしっかりと持ち出している場合は、長期の滞在や遠方への移動を想定している可能性が高くなります。

特に、移動手段となる交通系ICカードや運転免許証を所持している場合は、電車や車を使って移動していることが考えられ、捜索範囲も広がることになります。

その他、日記やお気に入りの本や写真、常用している薬なども、心理状態や行動傾向を読み取る手がかりとなるでしょう。

家出の行き先として代表的な場所

ビーチの東屋

家出した人の年齢や性格によって行きやすい場所は異なりますが、特に発見される場所として、以下のような行き先が挙げられます。

親しい友人や恋人の家

信頼できる相手の元を訪れるケースは非常に多く、真っ先に確認すべき場所です。

思い出の場所・お気に入りの場所

一人になりたいとき、心の拠り所として、昔よく行っていた場所(川辺、公園、喫茶店、実家の近くなど)に向かうことがあります。

職場や学校周辺

生活の中心となっている場所に足が向くこともあります。通勤・通学ルートをたどってみるのも有効です。

ネットカフェ・カプセルホテル

安価で泊まれる場所として、短期的な家出でよく利用されます。店舗に確認すると、利用履歴がわかることもあります。

車中泊・24時間営業の施設

誰とも会いたくない場合、人目の少ない場所や車内で過ごすこともあります。車が使える場合は、車中泊している可能性もあるでしょう。

SNSで出会った人の家やオフ会先

最近増えているのが、SNSや掲示板を通じて知り合った人物と連絡を取り合い、その人の家に向かうパターンです。「泊めてあげる」といった誘い文句についていき、未成年者が危険な状況に巻き込まれる事件も報告されています。

自殺の名所・危険な場所

本人の精神状態が不安定な場合、最悪のケースも想定しなければなりません。地域で知られている危険な場所についても確認が必要です。

誰にも会いたくない、静かに一人になりたいという心理が強い場合、公園や河川敷など、人目につきにくい場所を選ぶ傾向があります。

一方で、寂しがりやで一人が苦手な人は、友人や知り合いの家を訪れる可能性が高いと考えられます。

家出した人の性格を考慮して、心当たりのある場所を捜しましょう。

自力でできる家出した人の捜索方法

虫眼鏡とはてなマーク

家出に気づいた直後、自分でできる捜索には限界があるものの、以下の方法を実行すると発見の手がかりになる可能性があります。

SNS・メール・通話履歴を確認する

メールや通話履歴で、誰かと連絡を取り合っていないか、宿泊予約をしていないかなどを確認しましょう。

近年では、SNSやチャットアプリ(LINE・X(旧Twitter)・Instagramなど)を通じて、助けを求めたり、居場所を匂わせたりしているケースもあります。

過去の投稿ややり取りを見返し、特定の人物や場所の名前が頻繁に出ていないかを確認しましょう。

銀行・交通系カードの履歴を確認する

キャッシュカードやクレジットカード、Suica・PASMOなどの交通系ICカードを使っていれば、利用履歴から移動ルートが絞り込める可能性があります。

多くの場合、家族であっても口座の明細を確認するには手続きが必要ですが、事情を説明すれば一部の情報を開示してもらえる場合もあります。

近隣の施設や親しい人に連絡する

家出に気づいたら、できるだけ早い段階で、家出した人と関わりがあった場所や人物に連絡を取り、最近の様子や目撃情報がないかを確認してみましょう。

たとえば、以下のような場所・人が該当します。

  • よく通っていたカフェやコンビニ、スーパー
  • 学校や塾、職場、バイト先
  • 親しい友人や交際相手の家族
  • 趣味や習い事の場(スポーツクラブ、音楽教室など)

「最近、元気がなさそうだった」「誰かと電話で口論していた」「行きたい場所の話をしていた」など、些細な情報も行き先を推測するヒントになります。

ときには、自宅周辺のタクシー会社や最寄り駅の駅員が、家出した人の姿を見ていることもあります。

人目につく場所を中心に、無理のない範囲で情報を集めましょう。

ただし、無理に詮索したり、プライバシーを侵害するような聞き込みはトラブルの原因になる可能性もあるため、礼儀をもって事情を説明し、協力をお願いする姿勢が大切です。

家出の捜索について警察への届出

警察署・交番のイメージ

家出が判明したら、できるだけ早く警察に「行方不明者届(旧・家出人届)」を出しましょう。

特に、以下のようなケースでは特異行方不明者として、優先的な対応が受けられます。

  • 未成年、または高齢者である
  • 自傷他害の恐れがある
  • 認知症や精神疾患を持っている
  • 犯罪に巻き込まれた可能性がある

ただし、成人が自発的に家を出た場合など事件性がないと判断されると、警察の捜索は限られた範囲にとどまります。

監視カメラの映像開示や通信履歴の照会なども捜査令状が必要なため、期待通りに動いてもらえない可能性もあることを心得ておきましょう。

探偵に家出人捜索を依頼するメリット

MERITの文字

警察に動いてもらえない場合や、一人での捜索に限界があるときに頼りになるのが、民間の調査機関である探偵の存在です。

精度の高い調査を依頼できる

探偵事務所では、家出人の行動パターンや人間関係、SNSなどのデジタル情報をもとに、専門的なノウハウを活用して調査を行います。

張り込みや聞き込み、尾行といった実地調査に加え、防犯カメラの映像確認やネット履歴の分析など、家族だけでは難しい精密な調査が可能です。

特に、経験豊富な調査員が在籍している探偵事務所であれば、過去の家出事例と照らし合わせて、行き先のパターンを割り出すことも期待できます。

周囲に知られず、非公開で調査してもらえる

家出の事情は家庭によってさまざまであり、「誰にも知られたくない」という思いを持つ人も少なくありません。

このような場合は、探偵に依頼すれば、家族のプライバシーに最大限配慮しながら調査を進めてもらえます

親戚や職場、近所の人に知られずに情報収集を行う技術は、探偵事務所ならではの強みといえるでしょう。

警察が動けないケースにも対応してもらえる

警察は「未成年の家出」「自殺の可能性がある場合」などの明確な要件を満たさなければ、積極的な捜索を行ってくれないことがあります。

また、成人の「自発的な家出」は、原則として本人の自由意志とされ、事件性がない限り介入が難しいのが現実です。

しかし、探偵事務所であれば、事件性の薄いケースでも迅速に動くことができます。

相談から調査開始までが早く、対応範囲も柔軟です。

たとえば、家出した人がSNSで繋がっている相手を特定したり、防犯カメラの映像を追って移動ルートを割り出したりと、独自の手法で行方を追います。

家出人捜索に行き詰ったときの相談窓口

相談窓口と男性

家族が家出した場合は、所持品や最近の言動によって、行き先をある程度絞り込むことができます。

未成年者の家出は、犯罪に巻き込まれている可能性もあるため、早めに調査することが大切です。

「警察に届け出たが調査をしてもらえない」「周囲に家出を広めたくない」という場合は、探偵に調査を依頼するという手もあります。

探偵はプロの調査技術を駆使し、SNSの分析、防犯カメラ映像の確認、足取りの聞き込みなど、警察とは異なるアプローチで家出した人の居場所を特定していきます。

家出は早期発見が鍵となるため、行き先の見当がつかないときはもちろん、時間が経ちすぎたという状況でも、なるべく早く相談することが望ましいでしょう。

当探偵事務所では、経験豊富な調査員による人探しに強みを持っており、プライバシーに配慮しつつ迅速な調査が可能です。

家出した人の捜索にお困りの方は、ぜひ無料相談窓口よりお問い合わせください。

執筆/監修者:山内 和也

2025年9月10日

探偵調査歴20年。国内外の潜入調査、信用に関する問題、迷惑行為、企業や個人生活での男女間のトラブルなど、多岐にわたる問題を解決してきました。豊富な経験と実績を基に、ウェブサイトの内容監修や執筆も行っています。