リベンジポルノとは、元交際相手や元配偶者の手によって、復讐を目的に性的な画像や動画を不特定多数の人間に公開されることを指します。
気軽に撮影し、インターネット上に発信することが可能になった現代社会において、リベンジポルノによる被害は誰しもが直面する可能性のある問題です。
これらの問題を取り締まるために、2014年にリベンジポルノ防止法が制定されるなど、リベンジポルノ被害への対策の動きもあります。
しかし、被害に遭った場合、どのような対策が必要なのか分からない人が多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、リベンジポルノ被害に対する証拠収集や法的対応などを徹底解説します。
リベンジポルノに関わる問題で困っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
リベンジポルノとは何か|定義と法律上の位置付け

リベンジポルノへの対策を解説する前に、リベンジポルノの具体例と、どのような影響があるのかを解説します。
リベンジポルノの具体例と特徴
リベンジポルノとは、元交際相手や元配偶者などが、性的な写真や動画を無断で公開する行為を指し、SNSや掲示板、チャットアプリを通じて、意図せず多くの人間に拡散される場合があります。
リベンジポルノの特徴としては2点あげられます。
- どこまで拡散されるか予測ができない
- 一度インターネット上にアップロードされると、完全に削除することが難しい
このような被害は、個人の尊厳やプライバシーを著しく侵害する行為として社会問題化しています。
リベンジポルノを放置しておくと情報がどんどん拡散されていくため、できるだけ早期に被害を認識し、適切な対策を講じることが重要です。
刑事罰や民事上の権利回復の対象となることから、リベンジポルノ被害を解決するには、法律の知識も不可欠となります。
被害者が直面する心理的負担や日常生活への影響
リベンジポルノの被害を受けると、被害者は強い心理的ストレスを感じます。
- 羞恥心や不安、孤立感によって、仕事や学業に支障をきたす
- 拡散による恐怖で、外出を控えるようになる
- SNSの利用を避けることになる
これらの心理的負担は、被害を受けた直後から長期間にわたって続くことが多いです。
そのため、被害者自身の安全確保に加えて、精神的なケアについても検討することが大切です。
被害者が孤立せずに適切な対応をとることが、被害拡大を防ぐ第一歩です。
日本国内における刑事罰や民事上の権利回復の仕組み
日本において、リベンジポルノは刑法や特定秘密保護法の下で違法とされており、刑事罰の対象になります。
違反者には懲役や罰金が科される可能性があり、刑事告訴により法的責任を問えます。
また、民事上で損害賠償や慰謝料請求を行うことで、被害者は権利回復を図れます。
ただし、法的手続きを進めるには、正確な証拠収集が不可欠になります。
投稿者の特定や拡散経路の把握には、専門家の支援が有効です。
リベンジポルノ被害の早期発見と記録の重要性

リベンジポルノの被害に遭っていると判明した場合、どのように対応すればいいのか、リベンジポルノ被害の早期発見と被害の記録の重要性について詳しく解説します。
被害に気づいた時点で取るべき初期対応の具体手順
リベンジポルノ被害に気づいた場合、まずは落ち着いて状況を確認することが重要です。
- どのSNSや掲示板、ウェブサイトに画像や動画が投稿されているかを把握する。
- 拡散の範囲や閲覧可能なユーザー数を確認する。
- 該当する投稿をスクリーンショットで撮影する。(日時やURLなども記録)
また、専門家や探偵、弁護士への相談を早期段階で行うことで、被害拡大を防ぎつつ法的手段を有利に進められます。
なお、投稿者との直接的なやり取りは避け、安全を優先して行動することを意識してください。
初期対応を適切に行うことが、後の証拠保全や法的対策を成功させる鍵となります。
証拠として必要なスクリーンショットや通信記録の保存方法
リベンジポルノに対する法的対応では、確実な証拠の保存が極めて重要です。
スクリーンショットや通信記録の保存方法も、抑えておくべきポイントがあります。
具体的なポイントは下記の通りです。
- スクリーンショットをする場合は、日付やURL、投稿者情報を併せて記録する
- パソコンやスマートフォンに保存する場合は、編集や加工を行わず、原本のまま保管する
- クラウドサービスや外付けハードディスクなど、複数の場所にバックアップを残す
以上のポイントをおさえることで、証拠としての信頼性を高められます。
また、証拠が失われると、刑事告訴や損害賠償請求において不利になる可能性があるため、被害に気づいた時点で即座に記録を行うことが、法的対応を有利に進める第一歩となります。
被害判明から時間が経つことで対応が難しくなる理由を法的観点から解説
リベンジポルノ被害は、判明から時間が経つほど、対応が困難になります。
時間の経過によって、画像や動画がさらに多くの人に拡散され、情報の特定や削除が難しくなるからです。
また、証拠の確保が遅れることで、スクリーンショットや通信記録の保存が不十分になり、法的手続きで証拠として認められにくくなります。
民事訴訟や刑事告訴では、証拠の鮮明さや正確さが判決に大きく影響するため、時間が経過するほど不利になる恐れがあります。
さらに、投稿者が匿名の場合、特定や追跡の難易度が時間と比例して高まります。
他にも、プラットフォーム側で古い情報が削除される、もしくはアクセスできなくなる場合があり、証拠収集のチャンスを失う可能性があります。
このように、早期発見と迅速な対応が、被害拡大を防ぐだけでなく、法的手段を有効に活用するための重要な要素となるのです。
オンライン上のコンテンツ削除・通報方法

元交際相手や元婚約者によって、リベンジポルノを受けた場合、写真や動画を含むコンテンツを削除したり、投稿者を通報するための手続きが必要になります。
具体的にどのように対応すればいいのか、詳しく解説します。
SNSや掲示板ごとの通報窓口や削除手続きの流れ
SNSや掲示板では、各サービスごとに通報窓口や削除手続きが設けられています。
該当の投稿を見つけたら、プラットフォームの通報機能を利用して報告します。
通報では、違法・有害コンテンツであることを明確にし、スクリーンショットやURLなどの証拠も添付します。
各サービスには専用フォームやメール窓口があり、迅速に対応することで投稿の削除が可能です。
ただし、サービスによって対応速度や削除基準が異なるため、同時に複数の窓口を活用することも有効になります。
場合によっては、通報だけでは削除されないケースもあるため、専門家のアドバイスを受けるのもおすすめです。
なお、削除手続きの進捗状況を記録しておくことで、後の法的対応に役立てることができます。
Webの検索結果や画像検索に残る情報の除去方法
投稿削除後も、検索エンジンに情報が残ってしまうケースがあります。
GoogleやYahoo!などの検索結果にはキャッシュが残るため、被害画像や情報が表示され続けることがあるのです。
この場合、各検索エンジンに削除申請を行うことで、検索結果から情報を除去できます。
例えばGoogleでは、「削除リクエストフォーム」を通じて申請し、削除理由やURLを明記します。
また、画像検索の場合も同様に、対象のURLや画像情報を提示して削除依頼を行う必要があります。
ただし、申請後も即時削除されるわけではなく、審査や確認の時間がかかる場合がある点には注意が必要です。
被害が広がる前に迅速に申請することが、精神的負担の軽減や拡散防止につながります。
自力で削除できない場合の専門業者の活用方法と選び方
自力での削除が難しい場合、専門業者に依頼することを検討しましょう。
専門業者は、投稿者特定や拡散経路の調査、削除依頼の代理手続きを行ってくれます。
専門業者に依頼することで、心理的負担を軽減しながら、法的手段と連携した対応もスムーズに行えるようになるでしょう。
なお、業者を選ぶ際は、実績や対応範囲、料金体系を事前に確認し、個人情報や証拠の取り扱いが適切であるかといった部分も慎重に判断してください。
信頼できる業者を活用することで、削除が困難なウェブサイトや海外サーバー上の情報に対する通報や削除要請にも対応可能です。
また、依頼前に自分でできる証拠収集や初期対応を行っておくと、費用を抑えられたり、スムーズな相談に繋がることがあります。
探偵などの専門家に相談・調査を依頼するメリット

リベンジポルノの被害に遭った場合は、探偵に調査を依頼をするなど、専門家に相談することがおすすめです。
具体的なメリットは下記の通りです。
- 調査によって投稿者や拡散経路を特定できる可能性がある
- 証拠収集のプロによる確実な記録方法で法的対応を有利に進められる
- 被害拡大を防ぐための迅速な対応や安全確保が可能に
- 専門家への相談で心理的支援や安心感を得られる
それぞれ詳しく解説します。
によって投稿者や拡散経路を特定できる可能性がある
リベンジポルノの被害において、投稿者や拡散経路を特定することは極めて重要ですが、匿名で投稿されるケースがほとんどであるため、自力で特定するのはほぼ不可能です。
このようなケースでは、探偵に調査を依頼しましょう。
探偵は最新の調査技術や法的知識を活用し、効率的かつ安全に情報を収集できます。
専門家に調査を依頼することで、IPアドレスや投稿の痕跡をたどり、投稿者や拡散経路を特定できる可能性が高まります。
投稿者や拡散経路が特定された場合、刑事告訴や民事訴訟において強力な証拠となります。
また、被害者自身が個人で調査する場合のリスクや、精神的負担を避けられる点も大きなメリットです。
早期に調査を依頼することで、拡散拡大を防ぎ、安心して法的対応を進められるようになるでしょう。
証拠収集のプロによる確実な記録方法で法的対応を有利に進められる
探偵に調査を依頼した場合、スクリーンショットや通信記録の収集を、裁判で認められる形で行ってもらえるというメリットがあります。
法的手段を取る場合、証拠の確実性が勝敗を分ける重要な要素となります。
写真や動画の保存だけでなく、日時、URL、投稿者情報などの記録も正確に管理しなければなりません。
自力で証拠を収集する場合、誤って加工したり記録漏れが発生すると、法的効力が失われることがあります。
一方、専門家が行う証拠収集は、民事・刑事いずれの手続きにおいても有効性が高く、訴訟準備を有利に進められる材料となります。
また、証拠収集の過程で、削除や通報の優先順位を的確に判断してくれる点も大きなメリットです。
被害者は安心して法的対応を任せられ、心理的負担を軽減しながら権利回復に集中できるでしょう。
確実な証拠を集めたいと考えているなら、探偵や専門家に相談しましょう。
被害拡大を防ぐための迅速な対応や安全確保が可能に
リベンジポルノ被害は時間とともに拡散リスクが増大しますが、専門家に相談した場合、迅速な対応で被害の拡大を抑えることが可能です。
被害者が個人で対応すると、精神的負担や手続きの遅延によって拡散が続く危険があります。
しかし、専門家は投稿者や拡散経路の特定、削除依頼の手続き、法的措置の準備などを円滑に進めてくれます。
また、当探偵事務所は、プライバシー保護を前提に行動するため、安全面でも安心なほか、緊急性の高いケースでは、警察やプラットフォームとの連携も迅速に行える点が強みです。
このように、専門家による介入は、被害の最小化と安全確保を同時に実現する手段となります。
専門家への相談で心理的支援や安心感を得られる
専門家に相談することで、被害状況の整理や適切な行動指針を得られ、安心感が生まれます。
リベンジポルノの被害を受けると、心理的なストレスや孤立感を抱えることになるのがほとんどです。
専門家に相談した場合、調査や法的対応の手順を明確に示してもらえるため、被害者は感情的に混乱せず冷静に対応できます。
また、専門家は秘密保持や個人情報保護の観点から行動するため、被害者の安全も守られます。
心理的支援を受けることで、被害者は孤立せずに対応を進められ、精神的負担が軽減されるでしょう。
法的手段を用いたリベンジポルノ対策

リベンジポルノの被害を受けたら、権利や社会的信用を取り戻すための対策が必要です。
ここでは、法的手段を活用したリベンジポルノへの対策について詳しく解説します。
刑事告訴・民事訴訟の違いとそれぞれのメリット・デメリット
リベンジポルノに対する法的手段には、刑事告訴と民事訴訟があります。
刑事告訴は、投稿者の行為が犯罪にあたることを国家に訴える手段です。
違反者には懲役や罰金が科される可能性があり、社会的制裁としての効果も期待できます。
一方、民事訴訟では損害賠償や慰謝料請求を通じて、被害者が経済的な権利回復を図ることができます。
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メリット |
デメリット |
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刑事告訴 |
刑事手続きにより、犯罪者を法的に処罰できる |
被害者自身の損害回復が限定的である |
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民事訴訟 |
損害の回復が見込める |
損害の回復に時間や費用が掛かる |
状況に応じて両方の手段を併用することで、被害の回復と加害者への責任追及を同時に進めることもできます。
弁護士に依頼する際の流れや費用の目安
リベンジポルノ対策で弁護士に依頼する場合、まずは相談予約を行い、被害状況を詳しく説明します。
弁護士は法的手段の選択肢や証拠収集の方法、訴訟や告訴の流れを具体的に提示し、依頼後は、必要な証拠の整理や投稿者への内容証明送付、削除依頼などを代理で進めてくれます。
費用体系としては、相談料と着手金にくわえ、成功報酬が別途設定されるのが一般的です。
案件の難易度や証拠の量によって総額は変動しますが、早期に依頼することで被害拡大を防ぎつつ、効率的な対応が可能になるでしょう。
また、弁護士は刑事告訴や民事訴訟の手続きを同時にサポートできるため、被害者は安心して法的対応に集中することが可能です。
損害賠償請求や慰謝料請求の方法、証拠として必要な資料とは
リベンジポルノ被害では、損害賠償や慰謝料請求を通じて経済的補償を受けられます。
請求に必要な証拠としては、被害画像や動画のスクリーンショット、投稿日時やURL、拡散状況を示す記録が挙げられます。
また、精神的苦痛や生活への影響を示す日記や診断書、相談記録も有効な資料となります。
なお、損害賠償や慰謝料の請求手続きは弁護士を通じて行うのが一般的です。
加害者に損害賠償命令が下されると、慰謝料の支払いや投稿削除の強制が可能になります。
専門家によるサポートを受けることで、被害者は精神的負担を軽減しつつ、権利の回復を目指せるようになるでしょう。
個人でできる再発防止策と情報管理

再びリベンジポルノの被害を受けないようにするには、日頃から注意しつつ、動画などのコンテンツをしっかり管理する必要があります。
個人でできるリベンジポルノの再発防止策や情報管理法を解説します。
SNSやクラウドサービスでのプライバシー設定
リベンジポルノの再発防止には、SNSやクラウドサービスでのプライバシー設定が重要です。
具体的には、投稿内容の公開範囲を限定し、友人や信頼できる人のみ閲覧可能にできる設定がおすすめです。
また、過去の投稿や写真も非公開化することで、不必要な情報拡散を防げます。
公開設定を見直すことで、外部からの不正利用や拡散リスクを大幅に減らすことが可能です。
また、設定変更後は定期的に確認し、アップデートや仕様変更に対応することも重要になります。
このような日常的な対策が、個人情報や画像・動画の安全な管理につながります。
個人情報を守るパスワード管理や二段階認証の導入
リベンジポルノ被害を防ぐためには、個人情報の保護も欠かせません。
パスワードは使い回さず、想像されにくい文字列で設定するのがおすすめです。
また、二段階認証を導入することで、アカウントを不正アクセスから守りやすくなります。
メールアドレスや電話番号などの登録情報も、可能な限り外部に公開しないことが重要です。
個人情報管理の徹底により、リベンジポルノ被害だけでなく、他のネット犯罪からの保護にもつながります。
被害を未然に防ぐ意識と日常的な管理が、心理的負担の軽減や安心なネット環境の維持に直結することを意識しましょう。
画像や動画の取扱いで注意すべきリスクと安全な管理方法
SNSやクラウドにアップロードする際は、公開範囲を限定することが基本です。
また、不要になった画像や動画は確実に削除し、バックアップも安全な場所で管理することが求められます。
このような管理方法を徹底することで、リベンジポルノ被害の再発を予防できます。
日常的なリスク管理と正しいデータ管理の習慣が、被害から自分を守る大きな防御策となります。
精神的ケアと周囲の支援による心の回復と再出発の重要性

リベンジポルノの被害を受けた際、法的手続きや削除依頼に加えて、心のケアを行うことが極めて重要です。
被害者は強い羞恥心や恐怖、不安、孤立感に苦しむことが多く、放置すると抑うつ状態や睡眠障害などの深刻な症状を招く恐れがあります。
早期に専門的なカウンセリングを受けることで、感情を整理し、冷静に対応できる精神的基盤を取り戻すことが可能です。
心理カウンセラーやメンタル支援団体への相談では、被害状況の整理やストレス対処法を学び、定期的な面談を通じて落ち着いた判断力を養えます。
また、オンライン相談や電話相談を活用すれば、自宅から安心して支援を受けることもできます。
さらに、家族や友人など身近な人の理解と協力も回復に欠かせません。
信頼できる相手に話を聞いてもらうことで孤立を防ぎ、冷静な意思決定を支えられます。
被害者が安心できる環境で専門家と周囲のサポートを受けることが、前向きな再出発への第一歩となるのです。
リベンジポルノへの対策は専門家に相談しよう

リベンジポルノ被害は、迅速な対応が被害拡大を防ぐ鍵となります。
専門家への相談は、投稿者特定や削除手続き、法的手段の選択を効率的に進められる点で有効です。
また専門家は、個人では難しい調査や証拠収集を安全に行えます。
迅速な対応によって心理的負担を軽減し、安心して生活できる環境を確保することにもつながるでしょう。
リベンジポルノ被害や対策にお悩みの場合は、名古屋東海ファミリー探偵社にご相談ください。
経験と実績が豊富なスタッフが、加害者や拡散経路を迅速に特定し、問題解決をサポートします。







