うなだれる女性

職場でセクハラ被害に遭っていても、「証拠がないから訴えられない」と、一人で抱え込んでいる方は少なくありません。

残念ながら、セクハラは「冗談のつもりだった」「そのようなことはしていない」と、言い逃れされることがほとんどです。

しかし、客観的な証拠さえあれば、懲戒処分や慰謝料請求などの法的措置が可能になります。

本記事では、法的に有利になる証拠の種類や、相手にバレずに集めるための手順を解説します。

平穏な日常を取り戻したい方は、ぜひ参考にしてください。

セクハラ被害に証拠が重要な理由

なれなれしく触れてくる男性

セクハラの事実があっても、それを客観的に証明できなければ、第三者や会社は動いてくれません。

被害者が泣き寝入りしてしまう最大の原因は、証拠不足にあります。

まずは、不利な状況に追い込まれないために、証拠の重要性を解説します。

言った・言わないの水掛け論を避けるため

証拠が重要となる最大の理由は、加害者に「セクハラなどしていない」「記憶にない」とシラを切らせないためです。

セクハラは密室や二人きりの状況で行われることが多く、目撃者がいないケースも少なくありません。

証拠がなければ、加害者は簡単に事実を否定できてしまいます。

しかし、録音データや詳細な記録といった客観的な証拠があれば、こうした言い逃れを封じることができます。

法的措置や慰謝料請求を有利に進めるため

裁判や慰謝料請求において、証拠は勝敗を決定づける重要な判断材料です。

裁判所などの公的機関は、被害者の感情ではなく、提出された証拠をもとに事実認定を行います。

相手の行為がどれほど悪質であっても、それを裏付ける材料がなければ、法的な不法行為として認められないリスクがあります。

また、法的措置を有利に進めるには、該当行為がハラスメント基準を満たしているかも重要です。

ハラスメントの種類や基準については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

会社に適切な対応を求めるため

会社の人事部やコンプライアンス窓口を動かし、加害者への処分を求める際にも、証拠は不可欠になります。

会社には従業員を守る義務がありますが、証拠がなければ特定の社員を処分するのは困難です。

証拠がない段階で相談しても、「事実確認ができない」と調査が打ち切られたり、逆に加害者から「名誉毀損だ」と反撃されたりする恐れもあります。

会社に「これは放置できない問題だ」と認識させ、問題を解決するためにも、まずは証拠を集めることが重要です。

セクハラ被害では何が証拠になる?法的に有利な証拠の種類

ボイスレコーダー

証拠には、証拠力(強さ)の違いがあります。

以下の表に、有効な証拠の種類とその証拠力の強さをまとめました。

証拠の種類

証拠力

具体例

録音データ・動画

★★★
(最も強い)

  • ICレコーダーやスマホでの会話記録
  • 防犯カメラ映像、スマホでの撮影動画

LINE・メール・SNSの履歴

★★☆

  • 性的なメッセージや画像
  • 執拗な食事の誘いや脅迫めいた文面

医師の診断書

★★☆

うつ病やPTSDなどの診断書

第三者の目撃証言

★★☆

  • 同僚による目撃証言
  • 上司や社内窓口への相談時の証言

日記・メモ

★☆☆

  • いつ・どこで・何をされたかの記録
  • 被害当時の感情や状況のメモ

客観性の高いデータほど強い証拠となります。

なお、★が少なくても、複数の証拠を組み合わせることで法的な説得力は高まります。

セクハラ被害の証拠の集め方

両手を前に出す

セクハラ被害に遭っている場合、冷静に証拠を集めるのは困難でしょう。

しかし、正しく集めなければ信頼性が低下し、裁判や慰謝料請求で不利になるリスクがあります。

本章では、証拠の正しい集め方を解説します。

スマホは機内モードで録音する

会話を録音する際は、スマホを機内モードに設定してから行いましょう。

機内モードに設定すれば、通知や着信が鳴らなくなるため、相手にバレずに録音できます。

LINE・メールは即座にスクショする

関連するLINEやメールを受信したら、即座にスクリーンショットを保存しましょう。

スクリーンショットで保存しておけば、相手がメッセージを削除した場合でも、証拠として公的機関へ提出できます。

日記やメモは当日中に記録する

被害を受けたら、当日中に「いつ・どこで・何をされたか」を日記やメモに記録しておきましょう。

当日中に記録すれば、事実の正確性を確保できます。

数日経ってから書いた内容は、記憶が曖昧として証拠能力を疑われる可能性があるため、当日中の記録が理想です。

違法収集に注意する

証拠集めは重要ですが、違法な手段を用いると、プライバシー侵害で訴えられるリスクがあります。

例えば、相手の自宅への侵入や盗聴器の設置などは絶対にいけません。

あくまで、自分の身を守るための録音など、法的に許容される範囲で行うことが大切です。

セクハラの証拠がない場合の対処法

思い悩む女性

「セクハラの証拠がないから、訴えても無駄かもしれない」と、諦めてしまう方も多いでしょう。

しかし、現時点で証拠がなくても、今から行動することで、証拠を作ったり補強したりすることは可能です。

本章では、証拠がない状態からできる対処法を解説します。

セクハラの事実を認めさせる

録音やメールが残っていない場合、メールやLINEで相手にカマをかけ、過去に行ったセクハラの事実を認めさせる方法が有効です。

例えば、「〇月〇日の飲み会で体を触られたことがショックで、まだ立ち直れません」といった内容のメールを送ります。

これに対し、「ごめん、酔っていた」「冗談のつもりだった」といった返信があれば、行為があった事実を認めた証拠となります。

同僚の証言を集める

物証がない場合は、周囲の証言が重要な証拠となります。

現場を目撃していた同僚はもちろん、被害直後に相談を受けていた同僚の証言も有効です。

「〇月〇日に、泣きながら相談された」という証言があれば、被害の実在性を裏付ける有力な材料になります。

職場に信頼できる同僚がいれば、協力を仰いでみましょう。

詳細な陳述書を作成する

証拠がどうしても集まらない場合は、自身の記憶を整理し、詳細な陳述書を作成しましょう。

陳述書とは、被害の経緯や自分の主張を、時系列にまとめた文書のことです。

客観的な証拠が不足していても、具体的かつ一貫性のある陳述書があれば、裁判所や会社に信用できる訴えとして扱ってもらえる可能性があります。

セクハラ被害の記憶が鮮明なうちに、言われた言葉や状況を細かく書き出しましょう。

セクハラの証拠収集を探偵に依頼するメリット

口元に手をあてる女性

セクハラ被害に遭っている場合、心身ともに疲弊しており、自力で証拠を集めるのは困難なケースが多いです。

また、加害者の警戒心が強い場合や身の危険を感じるケースでは、調査のプロである探偵への依頼が有効な選択肢となります。

本章では、セクハラの証拠収集を探偵に依頼するメリットを解説します。

社外での被害を映像で記録できる

探偵であれば、社外でのセクハラ行為を決定的な映像として記録することが可能です。

オフィス外でのつきまといや待ち伏せは自撮りが困難ですが、探偵は尾行や張り込みといった技術を駆使し、客観的な証拠を押さえます。

第三者視点の映像は客観性が高く、言い逃れのできない証拠となります。

相手に気づかれず証拠を確保できる

探偵に依頼すれば、特殊な機材や熟練の撮影技術を用いて、相手に一切気づかれることなく行為の証拠を確保できます。

自身で撮影しようとすると、緊張で挙動不審になりバレてしまうリスクがありますが、プロに任せればその心配はありません。

法的に有効な調査報告書を入手できる

探偵に調査を依頼することで、セクハラ被害の証拠として、法的に有効な調査報告書を入手できます。

調査報告書には、加害者のセクハラ行為や行動が分単位で記録されているため、極めて高い証明力があります。

この報告書を活用すれば、弁護士による慰謝料請求や会社との交渉を有利に進めることが可能です。

セクハラの証拠を集めた後の対応手順

額に手をあてる女性

証拠を集めた後は、適切な相手に提示し、被害の解決につなげましょう。

本章では、証拠を集めた後の対応手順を解説します。

証拠のコピーを会社へ提出する

まず、会社のハラスメント相談窓口や人事部に、セクハラの被害を申告し、証拠のコピーを提出します。

ここで重要なのは、決して原本(元のデータ)を渡さないことです。

会社側が事実を隠ぺいするために証拠データを削除したり、紛失したりするリスクがあるため、

データをバックアップしたうえで、複製したものを提出してください。

対応しない場合は労基署へ相談する

会社に相談しても対応してくれない、あるいはもみ消されそうになった場合は、労働基準監督署(総合労働相談コーナー)へ相談しましょう。

会社には、労働者からの相談に対し、適切に対応する義務があります。

その義務を果たさない場合、証拠を持って労働基準監督署や労働局に相談することで、会社に対して指導や助言を行ってもらえる可能性があります。

慰謝料は弁護士へ依頼する

労働基準監督署への相談でも問題が解決しない場合や、加害者に慰謝料を請求したい場合は、弁護士へ依頼しましょう。

労働基準監督署は会社への是正指導は行いますが、個人の慰謝料請求には介入できません。

セクハラによる精神的苦痛について、労働審判や裁判などの法的措置を検討する段階では、法律の専門家である弁護士のサポートが不可欠です。

セクハラの証拠に関するよくある質問

悩む女性

最後に、セクハラの証拠に関するよくある質問を見ていきます。

Q1,パートや派遣社員もセクハラの証拠収集は有効ですか

有効です。

雇用形態にかかわらず、会社はすべての労働者に対してハラスメントを防止する義務を負っています。

パートや派遣社員であっても、セクハラの証拠を集めることで、会社への是正要求や慰謝料請求を行うことが可能です。

Q2,男性もセクハラの被害者として証拠を集められますか

もちろんです。

セクハラは女性から男性への行為、あるいは同性同士の行為であっても成立します。

「男性なのに」といった偏見を恐れず、会話の録音やLINEの履歴などの証拠を集めてください。

法的な手続きにおいて、性別によって証拠の価値が変わることはありません。

Q3,退職後でも証拠があれば慰謝料請求できますか

退職後であっても、在職中に受けたセクハラの事実を証明できれば、慰謝料請求や会社への損害賠償請求を行える可能性があります。

ただし、退職すると会社のシステム(メールや勤怠記録)にアクセスできなくなるため、在職中に証拠を自分の手元に確保しておくことが重要です。

セクハラの証拠収集は当探偵事務所へご相談ください

スマホを見て悩む女性

セクハラの被害を証明するには、客観的かつ法的に有利な証拠が必要です。

しかし、社内での立場や精神的な負担から、自身で証拠を集めるのが難しいケースも少なくありません。

「セクハラに苦しんでいるけれど、証拠がなくて動けない」とお悩みの方は、一人で抱え込まず、まずは当探偵事務所にお問い合わせください。

経験豊富なスタッフが、あなたに代わってセクハラ被害の証拠を収集します。

もちろん、秘密は厳守いたします。

24時間365日お問い合わせを受け付けておりますので、ぜひご相談ください。

執筆/監修者:山内 和也

2026年2月24日

探偵調査歴20年。国内外の潜入調査、信用に関する問題、迷惑行為、企業や個人生活での男女間のトラブルなど、多岐にわたる問題を解決してきました。豊富な経験と実績を基に、ウェブサイトの内容監修や執筆も行っています。