道端に捨てられたゴミ

近年、ごみの不法投棄が社会問題として取り上げられる機会が増えています。

不法投棄は単に景観を損なうだけではなく、放置されたごみによって強烈な臭いが発生し、住環境が著しく悪化するケースも少なくありません。

特に夏場になると、ごみの腐敗臭や害虫の発生によって、精神的にも身体的にも大きなストレスにつながります。

この記事では、不法投棄による臭気対策をわかりやすくご紹介します。

また、被害の根本解決を行う方法として、探偵事務所に依頼する選択肢についても詳しく解説します。

臭気対策として今すぐできる初期対応

ゴミが溢れたゴミ箱

 

不法投棄とは、ごみを許可されていない場所に投棄する行為を指します。

また、身近な例をあげると、ゴミの収集ルールを守らないことによる臭気問題もあります。

悪臭による健康被害・生活被害、虫や動物の発生などの深刻な問題が起こるうえ、一度不法投棄されると次々と別の人もごみを捨てるようになります。

そんな悪循環を断ち切るためにも、早期解決が欠かせません。

とはいえ、不法投棄による臭いに悩まされたとき、ほとんどの方は「まず何をすればいいのか」「誰に相談すべきか」がわからず、時間だけが過ぎてしまいがちです。

ここでは、被害に気づいたその日から実践できる臭気対策の初期対応について詳しく紹介します。

臭気の原因を確認し、可能な範囲で記録を取る

まず、臭いの発生源が本当に不法投棄によるものかどうかを冷静に確認しましょう。

その際に重要なのが「記録を残す」ことです。

例えばスマートフォンで写真を撮影する、臭気を感じた時間・日付・天候・風向きなどをメモすることで、行政等へ相談する場合の証拠として役立ちます。

また、臭気が室内まで入ってくるときは、どの部屋が影響を受けているか、どの程度のにおいなのかも具体的に残しておきましょう。

特に継続的・反復的な被害が疑われる際は、数週間単位で簡単な臭気日誌をつけておくと、関係機関とのやりとりがスムーズになります。

悪臭の侵入を最小限に抑える工夫

臭いの被害は「慣れる」ことができないため、まずは生活空間への影響を最小限にすることが重要です。

特に夏場は窓を開けたい季節ですが、臭気の影響で開放できないこともあるはずです。

そのような場合、以下のような対策を実施してみてください。

  • 窓の目張りやすきまテープを活用して臭気を遮断する
  • 空気清浄機を使用して室内の空気を循環・脱臭する
  • 活性炭消臭剤や重曹を室内に設置し、においの吸着を促す
  • 室内の布製品にファブリック用消臭スプレーを使ってにおいの蓄積を防ぐ

このような対策は一時的な解決に過ぎないものの、臭気によるストレスを和らげる助けになるでしょう。

応急的な清掃やごみの処理を行う

不法投棄されたごみが自宅敷地内にある場合は、原則として所有者自身が片付けなければならないのが現実です。

ただし、明らかに危険物(注射器や薬品、腐敗した動物など)が含まれているときは無理に触れず、専門業者や保健所に相談するようにしましょう。

また、不審物に見えるごみがあった場合には、勝手に処分せず警察への通報を優先してください。

このとき忘れてはいけないのは、ごみを処分したあとの「片付けた後の写真」を撮影しておくことです。

これは再発時の比較資料になると同時に、行政や警察に説明する際の補足資料として非常に役に立ちます。

周辺住民との情報共有

初期対応の一環として忘れてはならないのが、周辺住民との連携です。

臭気の問題はひとつの家庭だけが被害を受けていると思いがちですが、実は複数の世帯が悩んでいるケースも少なくありません。

また、複数の住民が同様の被害を訴えているとなれば、行政や警察へ相談する際もより早く対応してくれるでしょう。

繰り返し発生する場合は「備える」対策を

一度だけの不法投棄であれば偶発的なものかもしれませんが、臭気を伴うごみの放置が繰り返される場合は、計画的・悪質な投棄である可能性が高まります。

その場合、被害を受けた側としては再発防止のための「備え」が必要不可欠です。

まずは防犯カメラやセンサーカメラを導入しましょう。

設置を検討する際はプライバシー保護の観点から、事前に自治体や住宅の管理会社へ相談が必要です。

さらに、カメラの映像が敷地外を過剰に映さないよう配慮することも欠かせません。

また、目立つ位置に「防犯カメラ作動中」「不法投棄監視中」の看板を掲げるだけでも一定の抑止効果があります。

行政・警察に相談してできる臭気対策とは

対策の文字

不法投棄による悪臭問題に直面したとき、まず多くの方が頭に思い浮かべるのが「自治体や警察に相談できるのか?」という疑問ではないでしょうか。

結論から言えば、不法投棄はれっきとした違法行為ですので、適切に対応すれば行政や警察は動いてくれます。

ただし、その動き方や支援内容には限界があり、被害者自身の行動や証拠の有無によって大きく結果が左右されるのも事実です。

ここでは、行政や警察へ働きかけることでできる臭気対策についてご紹介します。

自治体に相談して指導してもらう

最初の窓口として検討してほしいのが、市区町村の環境課や清掃事務所などの行政窓口です。

不法投棄は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)」に違反する行為であり、自治体には一定の権限と対応義務があるからです。

まず相談時には、不法投棄されているごみの状況・臭気の強さ・頻度・過去の経緯などを具体的に伝えるようにしましょう。

被害が認められた場合は、ごみの一時撤去や清掃作業の手配、地域パトロールの強化、啓発ポスター・注意看板の設置などを行ってくれます。

しかし、自宅の私有地に不法投棄された場合は「自己処理」が原則となり、行政による撤去は期待できないことがほとんどです。

この場合は現場確認を依頼し、行政としての注意喚起や近隣への間接的な指導を依頼することは可能です。

警察に通報して法的に対処してもらう

故意性や常習性がある場合、不法投棄は刑事罰の対象となるため、警察も積極的に動く可能性があります。

ただし、現実的な問題として「犯人が誰か分からない」「現行犯でない」という状況では、警察が即座に介入するのは難しいケースが少なくありません。

そのため、警察に相談する際は「被害届」や「相談記録」に残してもらうことが重要です。

また、被害の証拠を詳細に記録したノートなどを提出することにより、警察は「悪質な迷惑行為」「治安維持の観点から注意が必要な事案」として認識を高め、パトロール強化や周辺聞き込みなどの初期対応を行ってくれることも珍しくありません。

犯人がわかっているなら被害届を出す

犯人が判明している、あるいは防犯カメラの映像などで特定できた場合は被害届の提出が有効です。

被害届を受理してもらうためには、証拠が明確であることが求められます。

防犯カメラの映像・写真・日時・場所・ごみの内容・捨てた人物の特定につながる情報がそろっていれば、警察は動きやすくなります。

受理されると本格的に捜査が開始、場合によっては加害者に警告・注意が行われ、それが再発防止につながることも少なくありません。

しかしここで問題になるのが、「証拠が足りない」または「犯人が分からない」ケースです。

犯人がわからないと動けない――この問題を打開する手段として注目されているのが「探偵事務所への相談」です。

調査のプロである探偵事務所に相談することで、不法投棄の犯人を突き止めたり、不法投棄の証拠を集めたりすることができます。

探偵事務所に相談するという選択肢

選択の文字

不法投棄による悪臭問題は自治体や警察に相談しても「証拠がない」「犯人が分からない」では取り合ってもらえず、結局泣き寝入りしてしまうケースも少なくありません。

そこで近年注目されているのが、探偵事務所による調査という選択肢です。

ここでは、なぜ探偵事務所が不法投棄の問題の解決に役立つのかを詳しく解説します。

目に見えない「投棄者」を可視化するプロの技術

不法投棄の最大の問題点は、加害者が特定できないことです。

廃棄物は、巧妙な手口で投棄されるうえ悪臭を伴うため、長期間そのままにすることができません。

そのため、被害者が泣く泣く処分してしまい、証拠も残らないという悪循環に陥りがちです。

探偵はこうした「姿なき加害者」に対し、張り込み・監視・証拠収集といったプロの技術で立ち向かいます。

現場に張り込んだり、周囲に聞き込みをしたり、防犯カメラの映像をチェックしたりするなど、ご依頼者の要望に沿った多角的な調査を行います。

そして、不法投棄の瞬間を捉えて写真・動画で記録するため、捨てた人物を特定し、法的措置につなげることができるのです。

さらに探偵が集めた証拠は調査報告書としてまとめられ、警察や弁護士に提出するための重要な資料になります。

探偵への依頼は「泣き寝入りしないための手段」

不法投棄に悩む方の多くは、「そこまでするのはやりすぎではないか」「費用がかかるから自分には無理」と考えるかもしれません。

しかし、何度も繰り返される不法投棄によって家の前や住環境が異臭を放ち、家族の健康や生活の質が下がってしまうような事態は、放置すべき問題ではありません。

特に、子どもがいる家庭や高齢者がいる家庭では、悪臭による食欲不振・睡眠障害・精神的ストレスは無視できないリスクです。

また、資産価値のある土地に繰り返し不法投棄されることで、不動産価値が著しく下がってしまうという事態も起こりえます。

こうした被害を思えば、探偵に相談するという選択肢はむしろ合理的な判断と言えるでしょう。

探偵事務所に相談することのもうひとつのメリットは、「犯人を可視化することで、再発を防げる」という点です。

一度でも捨てた人物が特定され、警察沙汰や損害賠償に発展すれば、加害者にとって大きなプレッシャーとなります。

それが周囲にも伝われば、「あの場所は簡単に捨てられない」「リスクがある」と認識され、不法投棄の抑止につながるのです。

犯人が分かれば、未来が変わる

不法投棄の臭気に悩まされる毎日から抜け出すには、原因を断つしかありません。

そのためには、犯人を突き止めることが必要不可欠です。

行政も警察も証拠があれば必ず動いてくれますが、逆に言えば証拠がなければなかなか動いてもらえないのが現状です。

探偵事務所が行う調査は、その証拠を得るためのものになります。

繰り返される悪臭被害に泣き寝入りせず、「これは明確な迷惑行為・違法行為だ」と立ち向かいましょう。

それこそが、あなたとご家族の穏やかな生活を守るための第一歩になります。

実際にあった不法投棄調査の事例

例の文字

不法投棄問題に悩んだ末、民間の調査機関である探偵事務所に相談する方は後を絶ちません。

ここでは、探偵事務所が実際に対応した不法投棄調査の一例をご紹介します。

事例1:自宅のフェンス前に毎週生ゴミが捨てられていた

ある主婦の方は自宅のフェンス前に、毎週決まった曜日の早朝、生ゴミの入った袋を捨てられるという被害にあっていました。

悪臭に加えてカラスの被害も深刻で、探偵事務所に相談したそうです。

探偵が2週間にわたり張り込み調査と監視カメラによる調査を行ったところ、近所に住むひとり暮らしの男性が犯人であることが判明。

証拠映像をもとに警察と自治体が対応し、不法投棄の被害を完全に止めることができました。

事例2:公園裏の不法投棄で子どもたちが遊べない状態に

ある地域の公園裏に家庭ごみや粗大ごみが頻繁に捨てられ、子どもたちが安全に遊べない状況になっていました。

自治会長が探偵事務所に依頼し、探偵が数日間の張り込み調査と聞き込み調査を実施。

すると、悪質な業者のトラックによる組織的な不法投棄であることが判明しました。

車両ナンバーを記録し環境省の通報システムを通じて摘発したことで、公園は無事に安全な場所へと戻りました。

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不法投棄による悪臭被害に困っていませんか?

「臭気対策を根本的に解決する方法はないの?」と頭を悩ませている方も多いでしょう。

近隣の臭気問題にお困りの際は、ぜひ当探偵事務所にご相談ください。

不法投棄の証拠収集から犯人の特定まで、ご依頼者の要望に沿った調査を行っています。

法的措置のサポートに限らず、不法投棄問題に強い弁護士の紹介も可能です。

24時間365日、メール・電話・LINE・オンラインにて無料相談を受け付けています。

不法投棄は放置すればするほど被害は拡大し、対応も難しくなります。

私たちと一緒に証拠を押さえて根本的に問題を解決し、快適な生活を取り戻しましょう。

執筆/監修者:山内 和也

2025年9月10日

探偵調査歴20年。国内外の潜入調査、信用に関する問題、迷惑行為、企業や個人生活での男女間のトラブルなど、多岐にわたる問題を解決してきました。豊富な経験と実績を基に、ウェブサイトの内容監修や執筆も行っています。