車内での嫌がらせに悩む人

職場でのいじめや嫌がらせは、表面化しにくいことがほとんどです。

無視、陰口、仕事の妨害、過度な叱責—―職場のいじめに悩んでいても、明確な証拠がないために何もできないという人は少なくありません。

しかし、いじめが自然になくなることはほとんどなく、放置するほど被害は長期化し、心身の健康を損なう恐れが高まります。

うつ症状不眠出勤困難などに発展するケースもあり、早期の対処が重要です。

「証拠がないから動けない」と感じる状況でも、工夫次第で証拠を集めることができます。

この記事では、職場いじめの典型例と、有効な証拠の種類・集め方、探偵事務所で調査できることについてくわしく解説します。

「職場でいじめの証拠がない」ときの状態とは

後ろから叱責

職場でのいじめ・嫌がらせは、加害者が意図的に周囲の目を避け、証拠が残らない形で行われるケースがほとんどです。

具体的には、次のような行為が職場でのいじめに該当します。

  • 会議での発言を遮られる・軽視される
  • 休憩中だけ無視される
  • ミスを誇張して叱責される
  • 必要な情報を意図的に共有されない
  • 私物を盗まれる・壊される・移動される
  • 書類や資料を隠される

いずれも証拠が残りにくく、録音や映像がないと客観的に立証することは困難です。

そのため、会社の人事部や労働相談窓口に訴えても、「本人同士のトラブル」「感情の行き違い」と軽く扱われてしまうことがあります。

職場のいじめを放置するリスク

額に手をあてる社員

「証拠がないから仕方ない」と我慢を続けていると、次第にいじめがエスカレートする恐れがあります。

いじめが長期化すると、次のような影響が懸念されます。

  • 精神的ストレスや体調不良(うつ病、適応障害など)
  • 業務への支障、評価の低下
  • 自主退職への追い込み(追い出し型パワハラ)
  • 家族関係への悪影響

このような状態を放置すると、被害者個人の問題にとどまらず、職場全体のモラル低下や組織ぐるみのパワハラへと発展する可能性もあります。

事態が悪化する前に、客観的な証拠を確保し、いじめの実態を明らかにすることが重要です。

職場のいじめで有効な証拠を集めるポイント

証拠の文字

証拠がない状態でも、少しずつ記録を積み重ねていくことで、事実を裏づけることができます。

ここでは、有効な証拠の集め方を紹介します。

日々のいじめの行為を文書化する

いじめを受けた日時・場所・内容・相手・目撃者などを、できるだけ正確に書き残します。

「〇月〇日〇時ごろ、会議室で上司から『お前は無能だ』と言われた」「昼休みに同僚が私の机にゴミを置いた」など、客観的に状況を説明できるように記録することがポイントです。

スマートフォンのメモアプリでも問題ありませんが、紙のノートや日記に時系列で記録しておくと、改ざんの可能性を下げ、証拠としての信頼性が高まります。

日々の記録により、継続的に被害があったことを立証できるので、小さな出来事でも細かく書き留めることが大切です。

音声やメール・チャットを保存する

暴言・叱責・侮辱的な発言などは、音声証拠が最も有効です。

スマートフォンやICレコーダーで会話を録音することで、いじめの実態を明らかにできます。

録音の際は、日時・場所・状況も合わせてメモしておきましょう。

また、メールや社内チャットなどにおける嫌がらせの文面も証拠として残せます。

「返信を無視された」「侮辱的なスタンプが送られた」などのSNS上のやり取りは、削除される前にスクリーンショットで残すようにしましょう。

ただし、会社の規定やプライバシーに配慮し、私的利用の録音・盗聴にならない範囲で行うよう注意してください。

第三者の証言を確保する

いじめの現場を目撃している同僚や、他部署の社員がいる場合、第三者の証言も重要な証拠になります。

目撃者の存在は、被害者の主張を裏づけるうえで非常に有効です。

たとえ直接的な協力が得られなくても、「○○さんもその場にいた」「○○さんも同じように感じていた」といった記録を残しておくことで、あとから確認を取る際に役立ちます。

証言を集めるときは、加害者側に知られないように、信頼できる同僚や部下に限定して相談することがポイントです。

医療機関の受診記録や診断書を残す

職場いじめによって心身に不調を感じたら、ためらわずに心療内科やメンタルクリニックなどの医療機関を受診しましょう。

「眠れない」「食欲がない」「出社を考えると動悸がする」といった症状があれば、すでに深刻なストレス反応が起きている可能性があります。

医療機関で発行される診断書通院記録は、いじめによって健康被害を受けたことを示す重要な証拠です。

たとえば、「職場の人間関係による抑うつ状態」「不眠症」「適応障害」といった診断が記載された書類は、労災申請や損害賠償請求、会社への是正要求などの法的手続きで活用できます。

受診の際には、症状だけでなく、「職場でどのような出来事があったか」を具体的に医師に伝えましょう。

カルテに時系列で状況が記録されることで、いじめの被害を立証しやすくなります。

探偵による職場いじめの証拠収集とは?

手のひらを前にかざす探偵

いじめを立証したくても、自分では証拠集めが難しいと感じる人も多いでしょう。

そこで利用していただきたいのが、探偵事務所です。

探偵は証拠収集のプロとして、被害の実態を裏づけるための多角的な調査を行います。

ここでは、探偵による代表的な3つの調査手法を紹介します。

職場周辺の張り込み・聞き込み

探偵は職場やその周辺で張り込みを行い、いじめ加害者の行動パターンや被害発生のタイミングを把握します。

いじめが起きている時間帯や場所、関係者の出入り状況などを確認することで、実際の現場の状況を明らかにします。

また、外部の関係者や退職した元同僚への聞き込みによって、いじめの背景や社内の人間関係を掘り下げることも可能です。

「なぜいじめが発生したのか」「誰が主導しているのか」といった核心に迫ることで、表面的なトラブルではなく、組織体制の問題の特定にもつながります。

行動調査・証拠映像の取得

探偵の行動調査では、加害者の言動や態度を客観的に記録します。

職場内での無視・暴言・嫌がらせ・私物への不当な扱いなど、言葉だけでは伝わりにくい行為を映像として残すことで、決定的な証拠となります。

出張先や飲み会など、職場外での嫌がらせ行為に対しても、探偵は適法な範囲で調査を実施することが可能です。

探偵が作成する調査報告書には、いじめの日時や場所、状況の詳細が明記され、裁判や労働審判などで客観的な証拠として高く評価されます。

調査報告書は被害者の主張を裏づけるだけでなく、会社側に再発防止を促す資料としても有効です。

デジタル証拠の解析

SNSや社内チャットツール、メールなどのデジタルコミュニケーションが日常化した今、いじめの舞台はリアルな職場だけでなく、オンライン上にも広がっています。

「グループから意図的に外される」「中傷メッセージを送られる」「オンライン会議で暴言を浴びせられる」といったネットいじめは、記録を消去できるので証拠として残りにくいのが特徴です。

しかし、探偵事務所では、デジタルフォレンジック(デジタル証拠解析)の専門技術を用い、データの復元・解析ができます。

削除されたメールやSNSのログ、端末内のデータ履歴などを調べ、いつ・誰が・どのようなやり取りを行ったのかを特定することが可能です。

デジタルフォレンジック調査を個人で行うには難易度が高いため、経験の多い探偵事務所に依頼するとよいでしょう。

探偵に職場いじめの調査を依頼するメリット

高層ビル

探偵への調査依頼は、自分を守るための手段であり、決して大げさではありません。

専門家である探偵に相談することで、安心して働ける日常を速やかに取り戻すことが可能です。

証拠の信頼性が高い

探偵に依頼する最大のメリットは、証拠の信頼性が高いことです。

探偵が作成する調査報告書は、日時・場所・調査方法・取得データなどが明確に記載されており、客観性のある第三者資料として扱われます。

この報告書は、裁判・労働審判・社内調査などの正式な手続きで証拠資料として提出可能です。

探偵の報告書の形式や記録の精度は、一般的なメモや録音データよりもはるかに高く、弁護士や労働局に相談する際にも信頼性の高い資料として活用できます。

自分では集めにくい証拠が得られる

被害者本人が録音や撮影を試みるのは、精神的にも肉体的にも大きな負担を伴います。

いじめの加害者に気づかれるリスクや、逆恨み・報復といった二次被害につながる可能性も否めません。

探偵に依頼すれば、プロの調査員が安全かつ確実に証拠を収集します。

音声・映像・目撃情報など、複数の証拠を残せるのは、探偵調査ならではの強みです。

職場やその周辺の環境を把握したうえで、張り込み・行動調査・聞き込みなどを適切に組み合わせ、状況に応じた最適な手法で証拠を確保します。

弁護士と連携した法的対応が可能

職場いじめの問題は、最終的に法的な対応が必要になるケースも少なくありません。

多くの探偵事務所では弁護士と連携しており、調査後にスムーズに法的手続きや損害賠償請求へ移行できる体制を整えています。

集めた証拠をもとに、弁護士が会社に対して是正を求めたり、加害者個人に対する損害賠償請求を行ったりといった具体的なアクションができます。

また、弁護士監修のもとで調査を進めるケースでは、裁判で通用する証拠形式を前提にした調査設計が行われるため、より強固な立証が可能です。

職場のいじめで証拠がないときの相談窓口

職場のいじめ

「職場でいじめを受けているがどうすればいいかわからない」「早く安心して働ける環境を取り戻したい」——このような悩みを抱える人は、探偵事務所への相談をおすすめします。

探偵事務所では、客観的で信頼性の高い証拠を短期間で確保します。

自分で証拠を集めるよりも精神的負担が少なく、確実にいじめの実態を可視化できるのが大きなメリットです。

当探偵事務所では、職場いじめに関する調査・証拠収集の実績が多数あり、状況に合わせた最適なアドバイスを行っています。

職場いじめでお悩みの人は、ぜひ当探偵事務所の24時間無料相談窓口よりお問い合わせください。

執筆/監修者:山内 和也

2025年11月5日

探偵調査歴20年。国内外の潜入調査、信用に関する問題、迷惑行為、企業や個人生活での男女間のトラブルなど、多岐にわたる問題を解決してきました。豊富な経験と実績を基に、ウェブサイトの内容監修や執筆も行っています。