
「どこからか響いてくる音のせいで、朝も夜も落ち着かない」
「身内から暴力を受けているけれど誰にも相談できない」
近隣トラブルは、騒音・悪臭・家庭内不和など、多岐に渡ります。
こういったトラブルは誰もが抱え得るものですが、表層に現れにくいという特徴があります。
そのため、事件性がないと判断され、行政や警察には対応してもらえないケースも存在します。
この記事では、近隣トラブルの種類と、トラブルから解放されるための方法を解説します。
目次
近隣トラブルの種類
近隣トラブルはさまざまあり、そのひとつひとつを解説していきます。
騒音トラブル
騒音トラブルは、特に集合住宅で起きやすいトラブルです。
生活音と呼ばれる音はすべて騒音になり得るため、注意が必要です。
騒音トラブルの具体例は以下の通りです。
- 洗濯機や掃除機といった家電の音
- 突発的な大声
- ドタバタと走る音
- 複数人の話し声
- ピアノやギターなどといった音楽機器
- テレビの大音量
- ペットの鳴き声
また、夜遅く帰ってくるため、夜中に生活音を立てざるを得ないといった、生活習慣の違いによる騒音も考えられます。
音を出さずに生活するというのは不可能なため、誰でも被害者・加害者になる可能性があるというのが、騒音トラブルの恐ろしいところです。
悪臭トラブル
悪臭トラブルに至る、悪臭にはさまざまな原因があります。
その中でも、苦情につながった悪臭の発生源は、店や近隣住宅からが多いです。
悪臭トラブルの主な例は以下の通りです。
- ずっと放置されているゴミの臭い
- ベランダから漂ってくるタバコの臭い
- 洗濯物の強い匂い
- 近くの排水からの嫌な臭い
家庭内トラブル
家庭内トラブルは、当人同士で解決できない問題が多く、事態が悪化しやすいのが特徴です。
コロナ禍によって家にいる時間が増え、家庭内での問題が悪化したというケースもあります。
下記が家庭内トラブルの事例です。
- 夫から妻への暴力、または妻から夫への暴力
- 家族間でのモラハラ
- 子への虐待
- 不倫・愛人問題
- 家族間での金銭問題
- ひきこもり問題
- 親の過干渉
その他のトラブル
他にも様々なトラブル・嫌がらせが存在します。
そのひとつひとつは些細なことでも、放置しておくとエスカレートしていく恐れも。
下記は一例に過ぎません。
- 家に落書きをされた
- ご近所から無視され続けている
- 悪い噂を流されている
- 宅配ボックスや郵便ポストが荒らされている
- 自家用車に傷を付けられた
- 敷地内にゴミを投げ入れられた
- しつこい訪問販売に辟易している
近隣トラブルから解放されるためには
こうした近隣トラブルから解放されるためには、現にトラブルが発生しており、被害を被っているという証拠集めが必要です。
証拠収集のためにできることを、次項から解説していきます。
騒音・悪臭トラブルの場合——専門機器による測定
騒音・悪臭トラブルの場合は、dBや臭気指数を測れる専門機器で測定するという手があります。
日常生活における騒音を測るなら、簡易騒音計がおすすめです。
騒音レベルを記録として残したい場合は、記録機能があるものが良いでしょう。
音の単位はdB(デシベル)と表せられ、静かな生活環境を保つためには60dB以下が理想とされています。
以下に、一般的にうるさいとされる音の大きさをまとめました。
dB |
相当する騒音発生源または環境 |
60dB |
・掃除機 ・洗濯機 ・テレビ ・トイレの洗浄音 |
70dB |
・騒々しい街頭 ・セミの鳴き声 ・やかんの沸騰音 |
80dB |
・ピアノ ・布団叩き ・地下鉄の車内 |
90dB |
・犬の鳴き声 ・騒々しい工場の中 |
臭いは臭気指数で表せられ、臭気指数30前後から不快と感じる人が増え、40を超えると苦情が出始めるとされます。
悪臭は悪臭防止法によって規制されており、その対象は規制地域内のすべての工場・事業場が対象です。
悪臭防止法では規制基準の範囲は「六段階臭気強度表示法」(※1)のうちの臭気強度2.5~3.5の間で定められています。
臭気強度2.5~3.5は、臭気指数10~21(※2)です。
そのため、臭気指数30以上であれば、客観的にも悪臭だと判断される可能性が高まります。
※1 六段階臭気強度表示法
臭気強度 |
判定の目安 |
0 |
無臭 |
1 |
やっと感知できるにおい |
2 |
何のにおいであるかわかる弱いにおい |
3 |
楽に感知できるにおい |
4 |
強いにおい |
5 |
強烈なにおい |
※2 臭気強度に対する臭気指数
臭気強度 |
2.5 |
3 |
3.5 |
臭気指数 |
10~15 |
12~18 |
14~21 |
家庭内トラブル・その他のトラブルの場合——日々の記録
前述したような家庭内トラブルやご近所トラブルは、日々の記録が重要になってきます。
第三者が見ても有効だと判断される証拠収集方法は以下の通りです。
直接または間接的に傷つけられた場合、それらが身体的精神的に影響を与えていることを証明するために必要です。診断書には病名の詳細だけでなく、トラブルとの因果関係を記載してもらえるよう依頼すると、より有効になります。
撮影する際は、日時が分かるようにしましょう。複数の角度から撮影したり、時間の経過による変化も記録すると、より説得力が増します。写真はスマートフォンやクラウドに保存し、削除されないよう注意が必要です。
トラブルの現場を録音・録画したデータは、その場にいた人物の言動や行動を直接証明できるため、非常に有力な証拠となります。舌打ちやため息、咳払いといった威圧的な態度も記録すべきとされています。
相手から受けた嫌がらせの内容を、日時、場所、状況、相手の言動(具体的な発言内容など)をできるだけ具体的かつ詳細に記録した日記やメモは、証拠となり得ます。証拠としての価値を高めるために、被害に遭う都度こまめに記録し、後から書き換えができないようボールペンで手書きすることが有用とされています。日記やメモは、他の証拠と併せて提出することで、補助的な役割を果たし、記憶の呼び起こしにも役立つでしょう。最低でも半年以上は毎日記録することが推奨されています。
近隣トラブルの相談窓口
トラブルに遭った場合は、早期の対応が重要になります。
なぜならトラブルによる痕跡は日に日に薄れていき、また、被害がエスカレートしていく可能性もあるからです。
しかし、集めた証拠を手に直接説得するのは、相手を逆上させたり、拗れてしまったりする恐れもあるため大変危険です。
然るべき対応をしてくれる窓口に相談することをおすすめします。
行政の相談窓口
市役所や区役所などの役所の生活課には、日常生活の悩み事を無料で相談できる窓口があることが多いです。
騒音、悪臭、ゴミ問題など、多くの住民が困っているような地域環境に関する案件は、役所が対応してくれる可能性があります。
ただし、自分一人が困っているようなトラブルの場合は、対応できないケースもあるため、要注意です。
弁護士に相談
弁護士は、どのような証拠を集めるべきか、その集め方、そして集めた証拠をどのように活用すべきかということについて具体的なアドバイスを提供してくれます。
また、弁護士は代理人として交渉することも可能であるため、スムーズな解決が望めます。
身の危険がある場合には、保護命令の申し立てに必要な証拠整理や書類作成のサポートも受けられるでしょう。
探偵事務所に依頼
近隣トラブルや嫌がらせ行為、家庭内トラブルは、警察に相談しても、事件性がないと判断されたり、民事不介入の理念に基づき動いてもらえないときもあります。
ただし、探偵であれば、事件性の有無に関わらず、調査にあたることができます。
探偵は証拠収集のプロです。
自力で証拠を集めるとその動きが相手にバレてしまう場合もありますが、探偵は相手に悟られず隠密して動けます。
近隣トラブルで探偵事務所に依頼するメリット
探偵は浮気調査や、人探しのイメージが強いかもしれませんが、近年嫌がらせや家庭内トラブル解決に力を入れている探偵事務所も存在します。
近隣トラブルにおいて、探偵事務所に依頼するメリットは大きく分けて2つあります。
法的に有効な報告書を提出してもらえる
目に見えにくいトラブルは、証拠を集めるのも大変です。
誰がやったかもわからない場合、その犯人を特定するところから始まります。
探偵は、張り込み、聞き込み、尾行、盗撮・盗聴器の調査など、専門的な手法を用いることが可能です。
証拠集めだけでなく、法的に有効な報告書も提出してもらえます。
その報告書をもとに、警察や法律事務所への橋渡しも行うため、安心して次のステップに進むことができます。
心理的負担を軽減できる
近隣トラブルは、じわじわとあなたの生活を浸食し、深い傷を残します。
そんななか、自力で証拠集めを行うことは大変難しいでしょう。
探偵に依頼するメリットとして、心理的負担を軽減できたり、時間の節約といったことがあげられます。
また、探偵は秘密厳守で調査をすすめるため、「証拠なんて集めていたら、いつかバレてしまうかも」といった心配もなくなります。
探偵に依頼するときの流れ
当探偵事務所では、お問い合わせフォーム・メール・電話・LINEにて、24時間365日無料相談窓口にて相談を受け付けています。
ご相談に関連する資料があればお持ちください。
お話しいただいた情報が外部に漏れることは決してありません。
探偵ならではの手法で、徹底的に証拠収集を行います。
調査結果は、法的にも有効な報告書としてご提出いたします。
また、弁護士や警察への橋渡し、再発防止のアドバイスも行いますので、アフターケアも充実しています。
近隣トラブル解決事例
当事務所では、さまざまな近隣トラブルを解決した事例があります。
本項ではそのうちの3つの成功事例を取り上げます。
事例①夜中の騒音被害
隣から大音量の音楽が聞こえてきて、夜も眠れません。時にはスピーカーも使っているようです。
これが騒音に該当するのか、調べていただきたいです。
調査の結果、音の発信源は隣ではなく、斜め上の階の住人でした。聞き込み調査の結果、音に悩まされているのはご依頼者だけではないと判明。
騒音計による測定結果と、近隣住民の苦情をまとめ、提出しました。ご依頼者はそれをもとに、管理会社に相談したとのことです。
事例②ゴミの不法投棄による悪臭被害
ゴミ出しのときに、ゴミが散乱しているのが気になります。
カラスがつついたせいでゴミ袋が破られ、ゴミが散らばっているようです。
そのせいでマンションの共用部分にいつも悪臭が漂い、不快な気持ちになっています。
張り込みの結果、ゴミの不法投棄は同じ人物が行っていることが判明。
決められた時間・曜日を守らず、夜中にゴミを出していることがわかりました。
得られた証拠を元に、自治体への橋渡しを行いました。
事例③夫によるモラハラ被害
数年前から夫によるモラハラに悩んでいます。
いつか暴力も振るわれるのではないかと恐ろしくなり、一度は警察にも相談しましたが、事件性がないと判断されてしまいました。
どのように証拠をとればいいか、困っています。
探偵はモラハラ現場の録音を実施。
ご依頼者への非難・侮辱、人格を否定するような言動が記録できました。
また、罵詈雑言を聞いていた近隣住民からの証言も得られたため、有効な証拠が揃いました。
ご依頼者はまた警察に行くのは不安とのことだったので、ハラスメント被害に対応してくれる公的機関をご紹介しました。
近隣トラブルに関する調査を行いたい場合はぜひご相談ください
近隣トラブルを解決するためには、多くの時間と労力がかかります。
しかし、探偵事務所のような専門家へ早い段階で相談することで、再び安全で穏やかな生活を取り戻すことが可能になります。
一人で抱え込まず、プロの力を借りて、一刻も早い解決に向けて動き出しましょう。